Pierre-Auguste Renoir/Venus of the Great Victory
制作年 1915-16年
画法 ブロンズ
サイズ 187.9×127×95cm
《泉のそばの少女》(1887年制作、当館蔵)を描いた翌年、ルノワールの名声は名実ともに不動のものになりますが、リューマチ性関節炎の最初の発作に襲われ、その病は彼を終生苦しめることになりました。しかし晩年までルノワールの制作意欲は衰えることはありませんでした。1903年からは鋳造家の手を借りながら彫刻も制作しています。
《大きな勝利のヴィーナス》を制作した頃、ルノワールは70代半ばに達していました。台座を入れると2メートルを超えるこの大きな彫刻には、絵画と変わらぬ女性の豊かさ、健やかさが、圧倒的な量感で表現されています。愛らしい少女や優雅な女性を描いたルノワールに私たちは優しい印象を抱きがちです。しかしこの彫刻を前にすれば、リューマチの痛みに耐えながら、強い意思のもとに制作を続けた巨匠の姿を改めて実感することが出来るでしょう。
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